クローン病

クローン病とは、小腸や大腸などの粘膜に慢性的な炎症を引き起こす病気のことです。“炎症性腸疾患”の1つとされ、現在のところはっきりした発症原因は分かっていません(2020年5月時点)。

日本では難病の1つに指定されており、発症率は10万人に27人程度とされています。また、男性のほうが女性より2倍程度発症しやすいことも特徴です。

クローン病は10~20歳代で発症するケースが多く、主に小腸や大腸に炎症が現れます。そのため、腹痛、血便(血が混ざった便)、下痢、体重減少などが代表的な症状となりますが、口の中から肛門こうもんまでさまざまな部位に症状が現れる可能性があります。また、病変は1か所だけでなく、同時に複数の器官に炎症を伴う場合も少なくありません。

治療は、炎症や免疫のはたらきを抑える作用のある薬を用いた薬物療法が主体となりますが、腸の壁に穴が開いたり、腸がたび重なる炎症で狭窄きょうさく(狭くなること)を引き起こしたりするようなケースでは手術が必要となります。

スポンサーリンク
スポンサーリンク